俺のアクセント

 先ほど近くの会話を聞くともなく聞いていた。ある時一人が言った。
「小さいとき、『おれ』を『おれ(尾根と同じアクセント)』って言う奴いなかった?」
 問われた相手はいまいちピンと来ない反応。僕はこの問いかけを聞き、直ちに「確かにいた」と共感し、気分が揚がった。そして「『おれ』のアクセントが違う人」に意識が向くことがかなり稀有なことに思えて多少の感動、そしてそれを会話にとりあげた人に対する少しの尊敬が芽生えた。

 「尾根」の一般的なアクセントが自分の想像と一致するかを確かめるため検索をしたところ、様々な単語・フレーズのネイティブによる音声が聞けるForvoというサイトを見つけた。
ja.forvo.com

 このサイトはユーザーがリクエストに応じて音声をアップロードする仕組みになっており、いわゆるアナウンス調の音声よりは素人っぽい普通のものが多く、フレーズによっては複数の人の音声が聞ける。「尾根」の音声は2件あり、いずれも僕の想像と同じアクセントで安心した。
 ついでに他のフレーズも聞いてみると人によって個性があって面白い。アップロードしている人それぞれにアカウントがあり、そのアカウントのページからはその人が上げた音声の一覧を見ることができる。色々と聞いた結果、一番気に入ったのは次の音声:

いつも勝つための準備をしている の発音: いつも勝つための準備をしている の 日本語 の発音

 リンク名の通り「いつも勝つための準備をしている」という音声だが、声の明瞭さとフレーズの力強さがマッチしていて良い。