マレーシア記 3日目

 8時半にアラームをかけていたが7時頃に自然に目が覚めた。睡眠時間が少し足りない気もするが夕方にバスで移動する時間があるのでそこで寝ればいいと考え起きることにした。ガイドブックに載っている飲茶の店が徒歩数分の距離にあったのでそこへ朝食をとりに向かった。店員に案内されて席へ着くや否やニコニコしながら日本人かと尋ねてくるので、そうだと答えると、「おかゆ」はどうだと「おかゆ」を日本語で言って伝えてくるので欲しいと伝えた。ダイパオはどうだ、そこの人が食べてるやつだというのでそれもお願いする。そしたらお茶はどうだ、○○(忘れた)とプーアルがあるというのでプーアル茶をお願いする。その店員が去ると別の店員が様々な小鉢を乗せたおぼんを持ってきてそれぞれの料理の説明をしてくれるのでいくつか美味しそうなのをもらう。その店員が去るとまた別の店員が小鉢を勧めてくる。その店員からも美味しそうなのをもらうが、いよいよ一杯になって来たのでこれで十分だと伝える。全体のバランスを考えずに頼んだらやたらと炭水化物が多くなってしまった。味はどれも美味しい。ものすごく美味しいわけでは無いがどの料理もちゃんと作ってある味がする。いまいち金額を気にせず頼んだので会計は少し不安だったが確か20RM弱。
 宿に戻ってしばらくすると宿のホストがやってくる。荷物を片付けつつ話していると、コーヒーを飲みに行こうという。近所のカフェへ行く。ホストがメニューのラクサを指してこれはここのローカルフードだから是非食べるといいという。朝食をたっぷり取った後で腹は満たされていたが昨日のニョニャ料理が外れだったこともあり食べることにする。コーヒーはNescoffeeという練乳入りのコーヒーを頼んだ。ラクサは形容しがたい味だが爽やかなスパイスとハーブが効いたスープに麺の入った料理で、見た目はイエローカレーのような感じだが味はそれほどパンチがあるわけではなく優しい感じでまあまあ美味しい。食べながら話しているとホストが自分の運営する他のゲストハウスに日本人がいるが会いに行かないかという。特段強い希望も無かったが面白そうだと思い会うことにした。カフェを出てその人aさんのゲストハウスへ向かう。aさんはゆったりとした感じの人で突然の訪問にもかかわらず平熱で対応してくれた。互いの身の上話やおすすめの場所などいくらか話していると、徐々に天候が怪しくなり多少雨が降り始めたのでひどくならないうちに宿へ戻ることにした。宿に戻りホストに感謝を伝えチェックアウトした。
 クアラルンプールへと戻るバスは夕方に予約を取ったので、その時間まではマラッカを見ることにする。昨日見ていないオランダ広場辺りを見て回る。ザビエルの像や砦など見た後、博物館をいくつか見てみようかと思うが昼休みで入れない。昼休みのない博物館を見つけ入ったものの、それほど興味をそそられなかったのと説明文の英語を読むのが億劫で展示をざっと眺めて出た。博物館はもういいという気分になったので他のものを見ることにする。ガイドブックを開くとBukit Cinaの辺りが面白そうなのでそこへ向かう。途中でオールドタウンホワイトコーヒーを見つけたので入店した。ホワイトコーヒーは昨日飲んだので今回はテタレとバターサンドを頼んだ。いずれも美味しかったが昨日の店のが美味かった。Bukit Cinaに向かう途中喉が渇いたのでセブンイレブンに入り、滞在中にいつか買おうと思っていたスラーピーと水を買う。スラーピーはpanpanyaの日記に書かれているのを読み存在は知っていたがマレーシアに来るまで見たことはなかった。マレーシアのセブンイレブンには大抵の場合スラーピーが置いてあり、しかも店先にポスターを貼るなど結構押し出している。
 スラーピーは昔ファミリーマートで売っていたシャーベットのようなものを想像していたが、シャーベットというよりはほぼ液状で、多少のシャーベット部分でキンキンに冷えたジュースという感じ。微炭酸を感じる。しかし尋常ではなく甘い。飲んだ後に喉がベタつく感じがするほど。かき氷のシロップのような濃い甘さでマレーシアの人はこれを飲むのかというカルチャーショックを感じたが、飲み進めるうちになんとなく腹の感じがおかしくなる。流石にこの甘さは嗜好の違いのレベルで片がつくものではない。人体にとって危険なレベルだ。何らかのミスによりこのスラーピーはシロップ部分が異常に濃くなっているのではないかと疑念を持った。思い返せばこのスラーピーは店員に注いでもらったのだが、その際に店員はスラーピーがなかなか出てこないので装置のバルブを何度も開閉しながら注いでいた。もう一度買えばこれがイレギュラーかどうかを確かめられるが少なくともしばらくは甘いものを口に入れたくない。
 Bukit Cinaに向かう道中ではいい感じの建物があり色々と写真に収めた。Bukit Cinaの辺りはほとんど歩道が無く、その上車の往来が激しい。最初に目に入ったのは石碑でその石碑の背面から小高い山のようになっている。ガイドブックの地図を見るにその小山を囲むようにいくつか見るべきところがあるようなのでので山の周りをまわってみる。近くにThe King's wellと表示のある井戸があった。見たが感慨は特になし。その近くに中国風の寺院を見つけたので入る。門をくぐると境内の中で出店のような形で物を売っている人がいくらかいる。そしてそこそこ大きい犬がいた。中にいる人達は特に犬を気にしている様子でもないので、ここで飼われていたり居着いていたりする安全な犬かと思い境内の中に足を踏み入れる。しばらくすると犬がこっちに気づいた。近づいてくる。恐怖を感じすぐに犬から見えない場所まで退く。犬がまだついてくるかどうか距離を取った上で待っていると、ついて来た。焦って寺を出て車道を渡り再び様子を窺うがもうついてこなかった。次にガイドブックにある墓地を見ようと山を登る。先の犬の件から凶暴な野生動物がいたらどうしようと考えるが現れたら全速力で逃げる以外の方法が思いつかなかったのでビクビクしながら登る。山はそこまで高くないのですぐに頂上に着いた。頂上は平らになっており端からはそこそこの眺めが見えた。
 蚊が多いのでさっさと下りようと思うが来た側とは逆側に降りる道があり、登る時の容易さからしてどちらから下りてもすぐに麓に着くだろうと考え反対側から下ることにした。そちら側は緩やかな丘陵に沿って墓地がずっと続いており、道のようになっている部分があるので沿って進む。しかし道はずっと一本道で蛇行しながら概ね山の峰の部分に沿ってずっと続いている。しばらく歩いたが前方を見渡してもまだ墓地が続く。大して高い山でもないので現在地から麓沿いの道路が見えてはいるのだが道を外れた部分は草が多少繁っていてできれば行きたくない。しかしこのまま行っても麓にはしばらく着きそうもないので意を決して比較的茂みの浅い部分を見つけ道から外れた部分を行き、麓へと向かった。正規の道でないこともあり垣根のようになっている木の隙間を抜ける必要があったがともかく道路まで出られた。一通りBukit Cinaの見たいところは見終えたので戻ろうかと思うが、地図を見るとここからバスターミナルまではそれほど遠くはないことが分かった。バスの時間までまだ余裕があることもあり、風景を見つつ歩いてバスターミナルまで向かうことにした。
 その後無事バスターミナルへ着きクアラルンプールまで戻り寝た。

写真


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朝食を食べた茶室

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朝食

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スラーピー

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集合住宅

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集合住宅。正面から。

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Bukit Cina周辺

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Bukit Cina。石碑。

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The King's wellの近くにあった植物。

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頂上からの眺め。

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恐らく中国系の寺院。その1。

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恐らく中国系の寺院。その2。