冷やし中華再訪

 今年の春に冷やし中華に関する記事を書いた。
hasamic.hatenablog.com

 この記事には、冷やし中華は美味いので食べたい。でも手間がかかるからあまり作りたくない。この対立をどうしようということを書いた。その記事を書いていたときも、その後も解決案は浮かんでいない。しかしこの夏、僕は冷やし中華を頻繁に作り食べている。
 この矛盾めいた事態の原因は僕が言い過ぎたことにある。つまり冷やし中華を作る労力は実際のところ大したものでは無いのだが、過剰に見積り、その結果大袈裟なものになってしまった。ミスは記憶に頼ったことだ。あの記事を書いたときは前に冷やし中華を作ってからかなり経っていた。それで作ったときの記憶と、脳内での調理工程のシミュレーションに基づき面倒だと判断し、そう記した。しかしこれらは当てにならないものだったようだ。実際に作ってみて驚いた。冷やし中華は大抵の料理よりかなり楽に作ることができる。ここから凡庸な教訓が2つ引き出せそうなので引き出しておく。

  • 記憶はあてにならないこともある
  • 脳内でのシミュレーションはあてにならないこともある

 とはいえ正しいことも書いてあって、複数の具材の調理にそれぞれ異なる器具を必要とするような場合はやはり多少面倒だ。僕は出来る限り少ない調理器具で作れるように具材を選択することで対処している。前の記事にはキュウリと薄焼き卵は必須だとか書いたが、最近つくるときにはどちらも入れていない。このようなことを書いてしまったのは想像で書いたためにテンプレ的な冷やし中華像に囚われてしまったためだろう。キュウリは美味しくないので不要で、卵は目玉焼きやポーチドエッグなどにして麺に半熟の卵黄を絡めて食べた方が美味い。最近はもっぱら目玉焼きを入れている。現状おすすめの具材は、かいわれ大根ブロッコリースプラウト。これらは洗うだけですぐに準備ができるし、他にヘビーな具材を入れた時の箸休めにもなる。他にはベタだがトマト。ゴマダレの時には豚の薄切りを軽くゆでたもの。キヌサヤやスナップエンドウも美味い。これらの具材であれば必要な調理器具はまな板、包丁、フライパンと鍋1つで足りる。
 タレと麺については市販のセットを使っている。家の周辺のスーパーでは名城食品の麺とタレのセットがよく売られている。味は醤油タレとゴマダレをよく見る。名城食品のタレは個人的には少し甘いと感じるが許容範囲だ。世話になっている。昨日、普段は行かないスーパーへ行くと名城食品の冷やし中華セットでレモン味というのを初めて見つけた。今日の夕飯に食べた。レモンの酸味が効いたサッパリとしたものを期待していたが違った。レモン味も他の味と同様甘い。他の味より特段甘いということは無いのだが、レモン香料のような香りと甘さが合わさるとお菓子のような風味になっていて違和感がある。不味くは無いが他の味の方が好みだ。